「OPUS 星歌の響き」をクリアした(3回目)

「OPUS 星歌の響き -Full Bloom Edition-」が Nintendo Switch 向けに発売され、Steam 版にもアップデートが来たので、3 週目をやってきました。

またメモしながらプレイしたので、考察などまとめています。最初から最後までネタバレを含みます。

↓ 以下は 2 週目をプレイした時の感想と考察です。

注意

以下の情報は僕がゲームをプレイしながらメモしたことや、収集アイテムを見返した情報を整理したもので、不正確なものが含まれています。

出典や情報元が明記されているもの以外はうろ覚えです。

プレイしながら確認した疑問点

これまで僕がプレイしていていまいちハッキリ分かっていなかったことを確認したまとめです。

理気・龍脈・龍鳴とは何か

理気は「時間と空間に固定することが難しい多次元的なエネルギー(山塊探検隊の手記 01 より)」で、気体・液体・固形物の形を取り、それらが集まったものが龍脈。

SF 作品には高次元や別次元のエネルギーがよく出てきますが、理気はそれらと同類のもののように思えます。

理気は特定の音の周波数(鳴戒杖の演奏など?)で液体から気体に変化(風天箱の説明より)する。これが龍鳴。

神話では地母は歌によって諸神を延命させたということなので、理気を気化させてエネルギーを取り出していたのでしょうか。

山塊と瀛海の関係

いずれも恒星を中心とする惑星の集まり、つまり惑星系です。

始めプレイしていた時よく分かっていなかたのですが、たまに言及があった通りこれらは「国」でもあります。「瀛海人」とか「山塊人」とかセリフでもありました。山塊の首都は「ティラン」です。

ラーマは瀛海の太乙について「山塊信仰の万道燭龍と一緒や」と言っていたので、山塊の「燭龍」に相当する太陽が瀛海にも存在し、「太乙」と呼ばれていると思われます。

龍脈大戦の概要

基本的には鉱連と龍脈採掘者たちとが龍脈を巡って争った戦争。

主な参戦勢力は以下の通り。

  • 惑星間鉱業連合
  • 星間自由戦線(龍脈採掘者たちの一部が結成) → 鉱連に敗北、消滅
  • 巫女の塔 → 鉱連に協力後、見捨てられ解散
  • 瀛海 → 鉱連に敗北
  • ジプシーファミリー → 鉱連に敗北、消滅
  • アストランエナジー → 鉱連に敗北、消滅
  • 金城原動機グループ → 鉱連に敗北?、消滅

このあたりはメモを取るなどして整理しながらゲーム内の文章を読んでいくと、各施設や一部セリフの解像度が上がって良いのでオススメです。

マダラの正体について

物語ではラミアはマダラとはアングラネットで知り合った仲であるということが語られていますが、実はラミアとマダラはそれだけの関係ではないということが考察出来ます。

じっくり読めばわりと分かりやすく書かれていましたが 2 週目までは完全に見落としていました。

ラミアの出自

まず、ラミアは「ジプシーファミリー」の関係者であるということが物語から分かります。ジプシーファミリーは龍脈大戦の 10 年目頃に何らかの「暗殺計画」を企てるも失敗した「既にに消滅した勢力」の一つです。

紅楼がジプシーファミリーに関係する場所を訪れた時に、ラミアがジプシーファミリーについて「この話題については不思議と無口になっていた(コロニー「ジーノ」の説明より)」ことがありました。また、ラミアはジプシーファミリーの「姫」に間違えられていました(山塊開拓記念塔のイベントより)。あとメモし忘れたのですが「姫?娘?がもし生きていたら丁度あなたくらいの年齢」とラミアが言われるシーンがあった気がします。

「ジプシーファミリー史」には「一族当主の娘」が処刑されたことと、その「娘」が戦争時の混乱で行方不明になっていることが書かれています。

もしラミアがジプシーファミリーの関係者である場合、ラミアの母親はジプシーファミリー当主の娘で、ラミアの本名は「ミランダ=モール」であること(「ジプシーの髪飾り」より)が分かります。

マダラとラミアとの関係

このゲームにはもう一人「モール」という名前の登場人物がいます。それがマダラです。

物語終盤、マダラからのメール末尾の署名には「リチャード=モール三世」と書かれています。この「リチャード=モール三世」は山塊首都「ティラン」を訪れた時にすでに登場しています。

ティランでエイダとリバクが鉱連の巫女を貶めるような内容の演説を聞き、怒ったエイダを謎の人物が背後から止めるというシーンがありました。

この人物は龍脈協会の「協力者」で、演説をしていた人物から「龍脈指定法制定の立役者」「貿易市議会の総理事」である「リチャード=モール三世」と呼ばれています。

三世ということなので、当主の孫娘と思われるラミアの兄なのでしょうか?ラミアとマダラが少なくとも血縁者であるということを踏まえると、終盤に言及があったラミアの「恋人」って誰なんだろうとか考えてしまいます。

万道神話における「燭龍」の考察

万道神話のおおまかな概要については前回の記事にも書きました。

さらにプレイしながら考えたのですが、「燭龍」のみ他の万道諸神とは立ち位置が異なるのではないかということを思いました。具体的に言えば「燭龍は地母や乙皇のような意思を持った存在ではなく、ただの恒星」だということです。

根拠の一つとしては、地母や乙皇は映像(リバクやエイダが見た幻覚)によっておおまかな姿が、文献によって考え方や行動が分かるようになっていましたが、燭龍はそのような描写が少ないことです。

姿はゲーム中に全く登場せず、分かるのは「怒り」のみだったように思います。

また、乙皇は「天火頻繁、地脈流動群発 これ全て自然の摂理なり(「乙皇六山告達碑文」より)」と言っています。これは六山が「地母の歌を控えよ 燭龍の怒りが降る前に(「六山乙皇献言碑文」より)」と言ったことに対する返答と思われます。

つまり、乙皇は地脈の活発化を「燭龍の怒り」などではなく自然の摂理であり、乙皇や地母にその責任は無いと指摘しています。

これらから、「燭龍は他の神々と異なり六山などが恒星を神格化したもの」「六山は地脈の活発化に神の怒りを見出し、その原因が地母の歌であるとした」ということが考えられます。

こう考えてみると、万道神話はこうまとめられるのではないでしょうか。

  • 乙皇と地母は万道帝国を建国し、歌によって国を繁栄させた
  • 偶然、自然の摂理として恒星や地脈の動きが活発化しだした
  • 六山が地脈の活発化が「燭龍の怒り」であるとして恐れ、地母を殺害した
  • 乙皇は地母の遺体を大荒に隠し、恒星の炎で乙皇も消滅した

神話の中で燭龍だけが目的なくただ怒りを振る舞いているだけの存在に思えたのですが、そもそも意思を持った存在でないと考えると納得感があります。

その他の気付き

  • エイダ(子供時代)が見る夢は乙皇が地母を歌で呼んでいる?
    • 地母の歌は乙皇から授かったものなので、乙皇が歌うこともあるはず
  • リバクが山塊に行くことを決めたきかっけである「山塊の録音は(中略)聞いた瞬間に何故だか涙が溢れ、強烈な懐かしさを感じた(「燭龍龍鳴の複製品」より)」は乙皇の生まれ変わりであることが関係している?
    • リバクは山塊に来たことを「偶然じゃない」と思っている
  • リバクのメールを傍受したラミアのセリフが「くぁwせdrftgyふじこlp」から叫び声に変わってる
    • おそらくボイス追加のため。他にもありそう
  • 紅楼の正式名称にも OPUS って入ってた気がするけど OPUS 光速通信社は結局どういう存在なのか(ただのファンサービスなのか)
  • エイダは「お師匠が私にしてくれた事と同じように」と言ってリバクたちを助けたけど、それって紅の影響で結果的にエイダの人生が紅を追いかけるものになったように、リバクの人生がエイダを追いかけるものになったこととも重なって聞こえて、つらい
    • でも紅は「この花(エイダラム、魂芳花)が満開になったその時、お前は新世代の巫女となる」と言ってたので、エイダは最期に新世代の巫女となれたんだなとか
    • 紅いわく魂芳花は理気を排出するらしいので、エイダが白龍に花を植えたおかげでリバクと(理気の作用で)繋がれた?

感想

本当に良かったです。ボイス追加で感動的なストーリーがさらに良くなって本当に良かったです。最高でした。リバクが理気に触れてエイダに気付くところのボイスで泣きました。

あとこれは自慢ですが 1 回のプレイで 240 種のアイテム全部集められました。Steam の実績も高速クリア以外は全部取得しました。もう思い残すことは無いです。

次回作も本当に楽しみです。これからも応援しています。